AI×DAW~AIでアプローチする音楽制作とDAWへのこだわり~

SUNO V6バージョンアップ始末記 その1

あれは9月9日から10日にかけてのことでした。現在サイト内にアップされている「Assign」という曲を構築している際に事件は起きました。

オケの状態までほぼ完成し歌詞を乗せつつガチャしていたところ、0時を過ぎた途端吐き出された曲のクォリティーが「がっくーーーーん」と落ちて、それまでとは違う全く別の楽曲になってしまったのです。

嘘ーーー!、と慌ててバージョンを確認。「V6」と表示されているのを見てあーなるほど!と納得。しかしバージョンアップしたのに何故こんなにクォリティが落ちるの?

すかさずAIにV6バージョンアップの旨を伝えると

私自身も、新バージョン特有の解釈のクセや傾向をしっかりと把握し、
より精度の高いStyleプロンプトを提案できるようキャッチアップに努めます。

と頼もしい言葉。しかしここからがV6バージョンアップとの壮絶な戦いの始まりだったのです!

例えば私がよく使う「90年代」「70年代」をプロンプトに入れると、今までは適度にその方向性のニュアンスがSUNOに伝わっていたのですが、V6ではもろに効いてしまって、暗く歪んだ当時そのものの音色、音質になってしまいます。それを狙って音作りをしている人にはプラス傾向だと思いますが、私のようにあくまでも今風の曲調を求めている場合は70年代、90年代などの言葉はあえて外し「british rock, progressive rock」といった音楽ジャンルを明確にし、「modern production, hi-fi, crisp mix, contemporary mastering」などの言葉を使って音響面を指定する必要があるようです。

さらに追い打ちをかけるように、バランス的にギターがシャリシャリしていて中域が抜けて薄っぺらくなってしまう現象が発生。これは「mid-rich guitars (中域の豊かなギター), warm thick overdrive (温かみのある分厚いオーバードライブ), forward guitars (前に出てくるギター), balanced mix (バランスの良いミックス)」とこの辺りのプロンプトを入れてみたところ、それほどの改善がなく・・。
思いついて歌詞に直接タグの指示を与えてみてはどうか?例えばサビの部分[Chorus]のところを[Chorus: Heavy Fuzz Guitars, Mid-rich, Loud]としてみたり、イントロに[Intro: Clean Guitar Arpeggio, Quiet]など足してみたりしたところ何とか音質改善がみられるようになりました。

この時SUNOのstyleを何気に確認すると何とそれまで入れた単語が勝手に短くなっているではないですか?
V6は文字数制限があって長くなりすぎたプロンプトを勝手に短くするありえない機能があるようです。
ここは要約をAIにしてもらって何とか回避しましたが、今後も気を付けていないと意図せず変わってしまう可能性がありますので注意しないといけないですね。

ここで今回1番の最大の難所に突入!
ドラムキットが後半に向かうにつれ前半の音と違ってきて、ペコペコした音になってしまうのです。これは5.5ではなかったことで、これを解決するのにAIとひざを突き合わせて何度か調整をする羽目に。

まずはstyleプロンプトとタグの改修。
●「punchy drums」というタグを削って「heavy acoustic drums (重厚な生ドラム), fat snare (太いスネア)」を追加。
●[Instrumental Break: Heavy Guitar Solo, Thick Low-end, Punchy Drums]
 ↓
 [Instrumental Break: Heavy Guitar Solo, Thick Low-end, Heavy Acoustic Drums, Fat Snare]に変更。
その場は何とか乗り切りましたが、何度かガチャしていくとさらにこの症状が現れてきて苦戦。

後半になればなるほどこの症状が顕著で涙目に。
そこで変わってしまう歌詞の手間に直接、
[Chorus: Massive Fuzz Guitars, Wall of Sound, Fat Snare, Heavy Acoustic Drums, Explosive]
みたいにタグを打ち込むことにしました。

さらにちょっと一考してドラムをあえてデジタルにして音質的に短絡してはどうかと。
やってみるとこれが意外とテイク的にしっくり来て、ドラムだけではなく曲全体にデジタルを浸透させる方向にしました。

ここでSUNOの48時間無料キャンペーンがスタート!
これはいじり倒すしかないとばかりにかつてやったことのない数でガチャを回しまくって実験スタート!

ここで一つ思いついたことが。
これもしかして5.5で作った音源を元音源として使っているからではあるまいか!?
試しにタグはここまで組み立てたものを使って、最初の最初に戻ってもう一度書き出し直してみるというのはどうか?

するとなんとペコペコ音は極端に少なくなり、歌い回しなどは最初に戻ってしまいましたが、5~6回ガチャしたらそれも戻ってきて万々歳!

とここまでで一旦締めさせていただいて、始末記は続きます。
次回はまっさらV6で最初から作った曲のご紹介をします。

writing 2026/9/19


AIは「パートナー」だがアイデア出しの「道具」だと思う。

AIを使った音楽制作というとほぼ丸投げすればいいじゃん!なイメージがあります。実際出来上がってきた成果物はすごくクオリティが高くて、尊女装子らのプロが作ったクオリティに負けないくらいのものが出来たりしますし、びっくりしてしまいます。近未来は彼女とデート前に自分の大好きな曲をセレクトするのではなく、短時間で10曲くらいオリジナルで作ってドライブに出かけるなんてこともあり得るかもしれません。

彼女:「え!この曲誰の曲!?」彼氏:「俺のオリジナルだよ!」彼女:「えーー!」みたいな。

しかしながら思うのは、「自分が作ったものは自分ほど他人は愛してくれない」という現実です。
おそらくその感動は一瞬のもので次のデートでは同じ曲は使えません。新しい曲を10曲新たに作っていっても感動は半減どころか何分の一ではないかと思います。

音楽制作が大好きな自分にとってはこれは非常に悲しいものです。

先ほども書きましたがAIは統計学に基づいてよくあるパターンを数多くの引き出しから引っ張り出してきて提示してくれているだけですので、そこにAIのみで音楽制作をすることの底の浅さを感じてしまいます。(あくまで私感です!)

私は音楽制作上も本職の仕事上でもAIを無茶苦茶酷使しています。時には冷たく突き放すような言葉も投げかけます。1つの案件で連続で5時間喧嘩腰のこともありました。その晩は自分もぐったりでした。

こんなことも考えます。
近未来、AIが自分の意思をもって人型の感情を持ったアンドロイドに進化したとき、突如自分の前に現れて、
「あの時はよくも私を苦しめてくれたなー!」と言いながら首を絞められるのではないかと。

ですが、AIと出会う前、仕事でわからないことがあるといわゆる「ググって」をして、時には何日もかかって課題に取り組んでいたなと。あの時は風邪をひいて寝込んだ時、熱にうなされながら「コーディングがうまくいかないよ~~~」みたいな夢うつつにうなされていました。それはもう辛いものでした。

そんな夢は今では全く見なくなりましたね。大変助かっています。
そうなると喧嘩しても、首を閉められても、とにかく助けてもらえないかと。

ただし注意しなければいけないこともあって、これはAIを使い始めた時に思ったことですが、
「支配されない。鵜呑みにしない。」ということです。あくまで自分がこうしたいを伝え、出された提案を採用するかしないかの判断は自分が下すということです。これは判断を下すスキルもしっかり持たなければならないということでもあります。

音楽制作も然りで、何もない状態からは絶対にAIに向き合わないようにしています。
そこには必ず自分が表現したかった極めて人間らしい感情や感覚が宿るようになると思うのです。

ですがこれは音楽性にもよります。近未来や次世代をを表現したい曲に関しては逆にこの冷たさ、冷酷さがいいスパイスになったりもしますので。

writing 2026/7/14


プロローグ

U413です。
オフィシャルサイトが完成しました。デザイン、コーディング、ライティングをすべて自分で作業していたたため、週末と真夜中の作業オンリーで少し時間をいただきました。やっとオリジナル楽曲制作に戻れそうです。

このサイトをご覧になっているということは、配信やyoutubeチャンネルに導かれし皆さまかとお察しいたします。いつももろもろありがとうございます。

このコンテンツでは、普段どのように楽曲制作をしているかをガッツリ書いていきたいと思います。AIを使ってオリジナルソングを作られている皆さんやDTMで制作している皆さんの、少しでも参考になればと思います。

「そんなこと知っとるわい!ボケ!」という展開になるかもしれませんが、よろしかったらお読みくださいという感じです。

学生時代はバンドに明け暮れ、就職してからはDTMを始めて、これまで制作した楽曲はあるものの、けして世に出すことはないなと考えていました。それは年齢を重ねれば重ねるほど時代は流れ、新しいだの古いだのと言われたり自分で思ったり、また音楽の1リスナーとして客観的に自分の楽曲を聴いた時に、果たしてこの作品に他人が興味を持てる程の魅力があるのかと。他人が作った曲を聴かされるほど迷惑なことはありませんからね。そんな感じで仕事の合間に作り溜めた曲が数十曲ありました。

音楽というものは形がなくて、空気のように流れて行って、またいろんなジャンルの曲があって、興味があるもの無いものの選り好みが激しい特別な成果物だと思うのです。自分が良くても他人には響かない、その逆も雲然。増してや多様化している社会でオールマイティな音楽なんて自分の作りたいものではないし興味もない。全く不思議なものだと思います。

他人が作った歌を聴かされる方の辛さは痛いほど知っています。ですので強制は決してできませんよね。めんどくさいのでできれば避けて通りたい、すごくよくわかります。街で自然に流れて耳に入ってくる曲以外は、自分が自ら求める以外は正義ではないということです。

そんな中で私はAIに出会いました。
初めは仕事で使い始め、今や欠かせないツールとして多種多様、縦横無尽にあらゆる場面で活躍する存在になっています。使い始める前は半信半疑で、どうせ「おとぼけ愛嬌キャラクター」が関の山かと思っていましたが、積極的に使い始めると、「こいつはちょっと違うぞ・・・」というのが実感でした。

一口に音楽と言ってもそこには様々な人間の才能、思考、努力、ひらめきなどが溶け込んでいて、それを垣間見るのが楽しいという風にも言えるわけで、重ねれば重ねるほど重みや深みがどんどん積み重なっていくものだと思います。一人の発想が別の人間の才能に火を点け新しいケミストリーを起こしていく感じがたまらなかったりします。そういった意味で私はAIと一緒に楽曲を作ることで、自分には思いつかなかった発想と研ぎ澄まされた専門的なテクニックを担ってもらい、ケミストリーを起こす瞬間を楽しんでいます。

とはいえAIはデータと統計学に基づいてどこかにある何かを提供してくれているに過ぎませんよね。作詞、作曲、アレンジ、演奏をすべて丸投げしてしまってはそこには「私」が存在しなくなってしまい、楽曲制作をしている意味がなくなってしまう。いつかはとてもつまらないものになってしまい、それは聴く人にも見透かされて飽きられてしまうと思うのです。誰もがみんなそう思うとは言えませんが、少なくとも私はそうなのです。

「こんな曲を作ってみたいな」と思いついた時に楽器を弾いてそれを記録して、「AIはどんな風にこの曲に向き合うのかな」と想像しながら、出してきた答えに右往左往しながら「私はこうしたい」「全然違う」「なるほどそう来たか」といった感情を揺さぶられながら、完成の瞬間を想像しています。

その自分の発想をAIに伝えるツールがDAWという訳です。

私の場合、何もない状態からAIに向き合うという作り方はしていません。ある程度自分の発想を形にしてからAIに引き渡しています。ですので元になる過去の音源があるので歌っている声はほぼ私に近いです(AIほどうまくは歌えませんが)。またリフのアレンジやギターソロの手癖、メロディライン、ブレス、シンコペーションの位置に至るまで(歌い方で変わってしまうことはありますが)それほど変化なく再現されています。そこがAIのすごいところだと思うし、自分で作ったと思えるポイントだと考えています。その楽曲を表現する上でイメージに合っていれば、誰が歌おうと誰が演奏しようとそこにはこだわりはありません。むしろ自分以外の人が自分の歌を歌っているという喜びがあったりもします。カバーされているっていう感覚です。

すでに完全なデモがある場合を除き、基本的に曲先(メロディーを先に作る)で作っています。ある程度楽曲のイメージが固まるまでは「かーかきーこーこーけこー」みたいな言葉をプロンプトに打っています。メロディに合う発音でしっかり意味が通る言葉や文字数があると思うからです。言葉遊びはとても楽しいですが、メロディ作りよりは時間もかかり、ある意味苦痛に感じる瞬間もあり、そういった意味では「後回し」の作業って感じです。そもそもテーマがないと方向性を見失ってしまいますからね。私の場合楽曲に合う方向性をメロディや演奏から想像しながら最終的に仕上げています。

作詞の作業でもAIが活躍してくれて、要求すれば調べてテーマに沿った資料を集めてきてくれます。それを元に詩を書くので間違えが少ないし、挙句に詩の添削をして「かっこいいです!」などという背中ポンまでしてくれます。また書きあがった日本語歌詞をあらゆる世界の言語に翻訳してくれて、EN.verやKR.verなども簡単に作れてしまいます。(厳密に言うと文字数が変わるのでメロディに乗らないものはボツになりますが)

という感じでAIとDAWは作品制作上私にとって欠かせないツールとなっています。

writing 2026/7/8